top of page
執筆者の写真鈴木誠一郎

経営者の「リーダーリップ力」ってなんだろう? その1

更新日:2022年3月27日

 あなたはリーダーシップ力と聞くと何を連想されますか?

 どんな言動やどんな能力がリーダーシップだと思われるでしょうか? あるいは、今までに思ったことがあるでしょうか?


 リーダーシップといっても実にさまざまな要素が複合的に融合混在されていると思います。一口では到底言えないものですね。


 でも、今日のビジネス社会では個々人の集合体である組織でなりたっていますから、誰かがリーダーとなってリーダーシップを取らないと個々人のエネルギーが四方八方に分散してしまいます。

 個々人のエネルギーのベクトルを合わせていくことが、すなわち広い意味でのリーダーシップだと思います。では、具体的にリーダーシップというのは、どんな要素から成り立っているのでしょうか? 



 まずは、「決断する能力」が挙げられると思います。これは経営者から社員まで必須な能力ですね。



 私は仕事柄、企業の経営者様や幹部の方々、管理職の方々がなんらかの決断をする様子をみることがよくあります。

 決断をする際には、まずは必要な情報を自ら集め、または部下からヒアリングをして可能な限りの情報を入手した中で決めていかなくてはなりません。



 例えば、直属の部下の意見だけを聞いて、あるいは関連部署からの意見だけで決めてしまうのは後々リスクを伴うものです。

 必ず自分で裏をとるか、自ら関連する人をまわって話を聞いていくことで、色々な人の意見や情報を得たうえで経営者やリーダーとして決断することが必要だと思います。その際、反対意見や多様な意見があるならば、それらの意見や考え方を聞く必要があります。



 聞きやすい意見だけを聞いていると、いつの間にか自分や会社にとって都合のよくない情報が届かなくなってしまうことがあるものです。知らないうちに裸の王様状態になるとやがて失敗します。

 経営者としては、敢えて耳の痛い情報や意見こそよく聞かなければ経営そのものがおかしくなってしまうものです。



 また、よくあるのは、自分でもどう決断して良いのかわからずに、決断することを先へ先へと伸ばしてしまうことや、早く決めないといけないと思い、その判断や決断をするための情報がまだ不十分であるにもかかわらず即断してしまうことです。


 経営者やリーダーがなんらかの決断する際は、それを判断できる十分な情報が得られた時に決断することが最低限の決断スタンスであると思います。予測や推定する場合も同じだと思います。



 リーダー、特に経営者にとっては、何を取り何を捨てるのか、何を実施して何をやらないのかを決めることが最も大きな決断です。まさに会社の方向性そのものを決めていくことが経営者としてリーダーシップを発揮していることになります。だから皆がついてくるのです。




 さらに重要なことは、ただ人から情報を聞き出しただけで決断できるものではありません。

 決断する人間が、そもそも正しいと思われる価値観を持っているのかどうか、普段から自分なりの判断基準となる感覚というようなものを有していることが正しい判断をする際に必要になってくると思います。


 例えば、特に人事にかかわる判断や決断は非常に難易度が高いものです。いくら周りの人が賛成しているとしても、本人にとって適所なのか、モチベーションアップにつながるのか、周囲への影響はどうなのかということも決定権者が十分に考えておくことが必要です。



 ではその判断基準となる感覚のようなものとは何か?



 それは、私は今までにその人が経験してきた数多くの現場で「感じたこと」の積算値であると思います。数多くの経験をこなしてきたことで、あるいは多くの「場面」を目にしてきたことで、その人の中に自然と基準のような感覚が養われてくるのだと思います。実際の場面ということが重要です。



 そんなリアルな環境や場面で実際に経験し、その時にどう思ったのか、後にどう感じたのか、どんな結果になったのかの積算値が、リーダーシップ力のベースとして醸成されていくのではないかと思います。


Commenti


bottom of page